床のバリアフリーとデザイン【床見切りはフラットにシンプルに】

自宅の移動が楽に安全にできるかどうか。
考えたことがあるでしょうか?

もしも、将来的にも長く家に住みたいと思っているなら、考えて欲しいものがあります。

『床見切り』です。

床見切りってあまり意識しないですよね。
でも、意識してほしい家のポイントのひとつです。

理由は2つあります。
『デザイン的にシンプルでスッキリとする』
『移動が快適にできる』

自宅にうかがってリハビリをするとき、いつも『見切りがフラットだったら楽なのに、、」と思うことが多いんです。
自分が骨折したときにも、すごく実感しました。『見切りがフラットだったら楽なのに、、』

特にこれからお家を建てようと考えている人は、一読してみてください。

 

床見切りとは

床見切りとは、家の中で、フローリングやタイル、クッションフロアなど、異なる床材が隣接する時にできるつなぎ目を、きれいに収める部材です。

仕上げ材の厚みによってできる段差を解消したり、床材の端部を保護する役割をします。

 

よくあるのは、T字のカバーを上からはめる施工方法で、これだとわずかに段差ができてしまいます。
L字型の方がスッキリとしたデザインで、段差を感じないので、床下地で高さ調整を行ってから、L字型の床見切りにする施工が、より快適だと思います。

上のクッションフロア材、下の無垢材のつなぎ目が、見切り部分。
段差もなく、とてもシンプルな見た目です。

 

デザインのアクセント L字型の床見切り

床見切りってすごく細かいところなので、知らない人もいるし、あまり考えていないかもしれません。
でも、住みはじめると見切りが目立って後悔しているという意見も聞いたことがあります。

床見切りは意外と目立ちます。

フロアの雰囲気もすごく違って見えます。

 

デザイン的にL字型の見切りはシンプルですっきりとしていて、質感も良いのでおすすめです。
アルミ、ステンレス、真鍮があって、どれもシンプルで目立たず、質感も良く見えます。

 

L字型床見切りでバリアフリー

我が家は、L字型の床見切りにしました。
でも、デザインで取り入れたわけではないんです。

『移動が快適にずっとできるように』というのが一番の決め手です。

リバビリでは、見切りや絨毯にひっかかって転倒するケースが時々あるんです。
それと、車椅子や車輪のついたもので移動する時は、ほんのわずかな出っ張りものりこえるのが大変。あまりの場合は行きたい場所まで行けなくなることもあります。
足腰が元気な時はあまり感じないかもしれないですが、めちゃくちゃ切実。

『床はフラットにこしたことはない』といつも感じます。

そんな経験をしているので、見切りをフラットにすることに何の迷いもありませんでした。

 

扉レールもフラットにできる

一昔前の住宅では扉のところに段差がある家が多かったと思います。
今はほとんど段差はなくなりましたが、、。

バリアフリーにするなら、扉の敷居の部分も考えたいところです。

引き戸の場合は床にレールが必要になります。
吊り戸にすれば、床材が変わるとしてもレールではなく床見切りにすることができます。

開戸、引き戸・吊り戸、折れ戸の選択をするときは、レールや床見切りも一緒に考えるようにしましょう。

 

 

L字の見切りにしてみた生活

我が家はL字型の床見切りを採用しています。
生活していますがとても快適。

車いすや歩行器などは使用していませんが、デスクチェアでの移動はスムーズです。

以前足を骨折した時は、しばらくデスクチェアで室内を移動していました。レールや敷居が移動に大変だった経験をしていて、「L字見切りだったら楽だったろうな、、」と今さら感じています。

L字床見切り『真鍮』です。

廊下と部屋で床材が変わるところです。
上がフローリング、下がパインの無垢材。

トイレは吊り戸です。上がクッションフロア、下がフローリング。

 

真鍮の見切りですが、あまり目立ちすぎず、シンプルですっきりしています。
アルミやステンレスも質感は良さそうです。

 

まとめ

今回はL字型の見切りをご紹介しました

『デザイン的にシンプルでスッキリとする』
『移動がいつまでも快適にできる』

2つのメリットがあります。

移動のことはあまり考えることはないと思うのですが、経験上できるだけフラットにしておくことで、年をとったとき、怪我をしたときにも快適に過ごせます。

ちょっとしたことに感じるかもしれませんが、体感すると大きなことです。

『床のデザインをシンプルに、質感もよくしたい』
『お家で長く生活したい』と考える方は取り入れてみてください。